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REPORT
2016/06/25

研究者が高校生との授業をはじめたワケ(アサヒライフデザインハイスクール)【対談】

この春、アサヒグループホールディングス株式会社 コアテクノロジー研究所の皆様と「アサヒライフデザインハイスクール」というプロジェクトをスタートさせました。これは、企業が検討したいテーマを提供してもらい、高校生たちと一緒にテーマに関する調査をし、課題を見つけ、アイデアを練ろうという取り組みです。

なぜ、この取り組みが始まったのか、なぜ福岡で実施するのか等、代表の久保山がコアテクノロジー研究所の坂田慎治さんとお話をしました。

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食文化をつくるなら素材だけ見ていてもしょうがない

久保山  無事、アサヒライフデザインハイスクールが
     始まりました。

坂田   始まりましたね。

久保山  授業はもうすぐ折り返し地点に
     差し掛かるのですが、
     今日はこのプロジェクトが始まった経緯など
     について坂田さんとお話ししたいと思います。

坂田   よろしくお願いします。

久保山  坂田さんは、普段はどんなお仕事を
     されているのでしたっけ?

坂田   乳酸菌の研究開発です。
     新規機能性を見つける研究。

     乳酸菌と言っても便秘とか免疫の話ではなくて、
     肌のコラーゲンを産生させる乳酸菌とか
     脂肪を減らす乳酸菌の研究です。


久保山  肌のコラーゲンですか。
     そこのお話だけでも一本記事が書けそうですが、
     今日は授業の話を。

     普段は研究開発をしているのに、
     どうして今回の授業を始めようと
     思ったのですか?

坂田   研究成果を人のために役立てたい
     という思いがあって。
     ただ、一過性のブームではなく、
     長く続いていく「食文化」になるようなものを
     作りたいと考えています。

     そのためには、
     素材だけを見ていてもしょうがないかと。

     人の行動とか、考え方とかにアプローチすれば、
     食文化を生み出せるんじゃないかと
     思ったのです。

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久保山  それでイノベーションスタジオ福岡*にも
     参加されていたのですね。
    
 *注:イノベーションスタジオ福岡とは、多様なバックグラウンド、
    能力をもつ様々な分野の人材や新たな創業や新規事業開発など
    に意欲のある方々が混ざり合い、ビジネスという切り口で
    新しい未来を創造していくプロジェクト


坂田   ええ。そこで久保山さんと一緒に活動したのが、
     今回のプロジェクトのきっかけですね。

久保山  ですね。

     最初から「学校で」とか「高校生と」とか、
     イメージはあったのですか?


坂田   最初はぶっちゃけ市民との活動を考えていました。
     社外の人と一緒にやろうとだけ
     決めていたんですけど、
     高校生などは全く考えていなかったんです。

     それで、久保山さんのfacebook見てたら、
     高校生と授業をしてて。
     これは面白そうだなと思って相談しました。

久保山  確か、福岡の中華屋さんで
     一緒に食事をしている時でした。
     あの日は、4人くらいで食事するはずが、
     なぜか2人きりになって・・・(笑)

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女性特有に見えることも実は男女関係ないかもしれない

久保山  高校生の授業を見て、
     どのあたりが面白そうだと感じたのですか?

坂田   高校生がいろんな活動をしていて、
     「自由に発想してる」という印象でした。
     企業にいると、なかなか自由に発想できません。
   
     高校生に好き勝手に発想させたら
     一体どんなものが出てくるんだろうと、
     とても興味が湧きました。


久保山  今回、福岡雙葉高校での実施ですが、
     「なぜ福岡の高校なの?」って聞かれません?

坂田   毎回、聞かれます(笑)

久保山  やっぱり(笑)


坂田   なぜ福岡かというと、一緒に試行錯誤できる
     知り合いがいたから。
     それだけですね。

     「関東でもできないのか?」とも聞かれるので、
     ゆくゆくは別の場所での展開・・・
     という話になるかもしれません。


久保山  学校での実践はつながりがないと
     なかなか大変ですからね。
     また別の地域で実施する際は、
     ぜひ弊社も混ぜてください(笑)

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久保山  では、「5年後の女性の働き方と食行動」という
     テーマについて話しましょう。
     なぜ、「女性の働き方」に着目したのでしょう?


坂田   先日掲載されたAsahi Express**の
     記事を読んでください(笑)

    **グローバルリーダーを目指す高校生をアサヒが応援!
     - Asahi Express 2016.06.14 -

    

久保山  (笑)


坂田   そこに書いてないことをお話すると、
     私たちのラボには女性が3割くらいいるんですが、

     ある時、
     「男性が女性のことを考えるのも大事だ」
     という話になったんです。

     女性特有の問題と思っていることが、
     実は男性にも関連したり、
     男性の抱えている課題の解決に
     つながったりすることもある、と。

     今回、女性特有に見える働き方や食行動を
     調べようとするのですが、実は男女関係なく、
     新しいソリューションになるかもしれない。
     そんな期待を込めてます。

     まぁ、たまたま実践先が女子校だったから、
     ということもありますけど(笑)

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久保山  最後になりますが、
     実際に活動している生徒たちを見て
     いかがですか?

坂田   まず、調査の中で聞いてきた悩みや生活について
     楽しそうにディスカッションしているのが
     とても印象的ですね。

     自分達の"ちょっとした興味"が、
     調査を経て"ワクワク"に変わったなと感じます。
     そこからぜひ「自分達で何とかしたい」
     という気持ちが出てくるとうれしいですね。

     会社ではいつも、しぶーい顔をして
     ディスカッションしているので、
     (社員たちに)少しでも生徒の
     楽しそうな様子を見てほしいです(笑)


     あと、中間発表に向けて、
     全23チームの課題を見ましたが、
     中には「そういう視点があったか」と
     思うものもあって。

     私たちが社内でディスカッションしている
     新しい企画のテーマに近いものも
     いくつかありました。

     それらが生徒によって、
     どのように変わっていくかが楽しみです。


久保山  私もどんなアイデアが出てくるか楽しみです。
     本日はありがとうございました。

坂田   ありがとうございました。

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